精進料理ってなんだろう?

精進料理、という言葉をご存知でしょうか?
精進料理とは、簡単にいうと動物性の食物を一切使っていない料理のことです。

仏門に入ったお坊さんは、戒律五戒で動物を殺すことを禁じられています。
ですので、動物を殺して食べるのもダメ、ということになり、菜食のみの料理がジャンルとして作られました。
食べても良いものは野菜や豆類などの植物性のものです。
魚介類ももちろん食べられません。

美味しい料理を作るには、様々な材料を組み合わせて作る必要があります。
しかし植物性のものしか食べられないという条件がありましたから、精進料理は工夫のもとに成り立ってきました。
豆1つとっても、納豆や豆腐、味噌や油揚げなど、色々な食べ物に作り変えてきました。
植物性ですから、火を通す必要があるものがほとんどです。
精進料理は工夫と手間の結晶とも言えるでしょう。

料理は食材を美味しくすること、手間や愛情をかけて作ることが大切です。
精進料理には、自然とこういったことが組み込まれているのかもしれませんね。

 

精進料理、柿の白和え

精進料理は肉食を禁じた料理のジャンルです。
菜食のみが許されており、季節の野菜を楽しむということも推奨されています。

精進料理の一つ、柿の白和えは、季節の果物である柿と、精進料理の代表である大豆が使われています。
柿と大豆を組み合わせるなんて、びっくりですよね。
しかしよく知られている料理ですから、工夫が生んだ発明ともいえるかもしれません。
柿の白和えのレシピを簡単にご紹介しようと思います。

用意するものは、柿2つ。
木綿豆腐1丁。
醤油小さじ2杯。
練り胡麻大さじ1杯。
砂糖大さじ2杯。
塩少々、です。

豆腐をキッチンペーパーで包み、小一時間ほど重石を乗せて水分を抜きます。
この豆腐をすり鉢ですり、醤油、砂糖、練り胡麻、塩と混ぜます。
皮をむいて食べやすい大きさに切った柿と、調味料と混ぜた豆腐を一緒に盛り付けて出来上がりです。

精進料理は見た目を楽しむことも大切です。
盛り付けやお皿にも工夫をして、楽しく美味しくいただきましょう。

 

ヘルシー精進料理のススメ

精進料理に興味がある、という方が意外と多くいらっしゃいます。
精進料理とは、菜食のみで作られる料理のことです。
肉類や魚介類は使われていません。

現代人は肉類多めの食事になってしまうことがほとんどです。
また、時間がないとどうしてもジャンクフードやコンビニ弁当に頼りがちです。
その対極にある精進料理は、ヘルシーですし、栄養面でも優秀です。

野菜などをメインにいただきますから、ダイエット中の方や脂肪が気になっている方にぴったりです。
レシピも今はインターネット上でも多く公開されていますし、本なども出ています。
思い切って精進料理を学んでみることで、日々の食生活をより良いものにできることでしょう。

また、精進料理は野菜の葉っぱや皮なども出来るだけ利用し、余すことなくいただく精神でできています。
普段なんとなく捨ててしまっている野菜くずも、この機会に見直してみるのも良いですよね。
栄養面でもエコの面でも優秀な精進料理、1度作ってみてはいかがでしょうか。

 

揚げだし豆腐のレシピ

豆腐を使ったお料理、揚げだし豆腐を食べたことがありますか?
少し前に放送され大人気であったJINというドラマの中でも頻繁に出てきた、ヒロインの咲さんが作っていたお料理です。
実はこの揚げだし豆腐、精進料理の一つなのですよ。

揚げだし豆腐とは、豆腐に小麦粉や片栗粉をまぶして揚げ、醤油やだしで味をつけたつゆをかけるお料理です。
豆腐は良質なたんぱく質がたっぷりですので、是非日頃から食べたい食べ物です。

揚げだし豆腐の材料は次のとおりです。

A:
木綿豆腐(絹ごしでも可)2丁。
片栗粉適量。

B:
だし汁1カップ。
日本酒大さじ1杯と1/2。
みりん小さじ2杯。
薄口醤油大さじ1杯と1/3。

C:大根おろし適量。

水切りした豆腐を4等分に切る。
豆腐に片栗粉をまぶして170度の油で薄いきつね色になるまで揚げる。
Bの材料を火にかけて作ったつゆを揚げた豆腐にかけてつゆと一緒に盛り付ける。
好みで大根おろしを添える。

揚げだし豆腐は簡単で美味しい精進料理の代表です。
精進料理に興味がある方は是非作ってみてくださいね。

 

簡単美味しいいんげんのごまあえ

いんげん豆は1年に3回収穫できるので、三度豆とも呼ばれています。
そして、日本に精進料理を広めたといわれている隠元和尚からとった名前だとも言われています。
いんげん豆はカルシウムや鉄、ミネラルなどが豊富で食物繊維も含まれています。
クセのない味ですので、和食以外にも多く使われています。

今回は、精進料理の代表的な料理、いんげんのごまあえを紹介しようと思います。
いんげんのごまあえなら、小さな子供さんでもパクパクと食べられるのではないでしょうか。

材料は、
さやいんげん18本。
醤油大さじ1杯。
むきごま大さじ1杯。
塩適量。

さやいんげんの筋をとって、1%の塩を入れたお湯で7分ほど茹でて水切りしておきます。
食べやすいように半分に切ります。

鍋にむきごまを入れて、鍋を揺すりながらいります。
ごまが跳ねるようになったら火を止め、余熱で少しの間揺すりながら更にいります。

いったむきごまをすり鉢ですり、醤油を加えて、茹でておいたさやいんげんとあえて出来上がり。

精進料理のシンプルだけど美味しいメニューです。
野菜嫌いな方も是非どうぞ。