剪定にはどんな道具が必要?

お家に庭があったり、木の鉢植えがあったりすると必要になるのが植木の剪定です。
植木の剪定とは、大きくなりすぎている枝を切り落としたり、日のあたり具合が悪くなっている原因を取り除いたりすることです。

広い山に生えている樹木でしたら、好き勝手に大きく育ってくれても良いのですが、お庭ですとそうもいかないですよね。
大きく広がりすぎている枝を切り落とし形を整え、景観にあった状態に仕上げることがお庭の剪定では求められています。
では、剪定に必要な道具にはどのようなものがあるのでしょうか?

まずは、剪定バサミです。
片手で持てるサイズのハサミで、だいたい直径1・5センチほどの枝までならチョキチョキと切っていけます。
植木の剪定では一番よく使う小回りのきくタイプのハサミです。

次に刈りこみバサミです。
植木を丸く剪定したりするのに使います。
剪定バサミよりも大きく、効率良く剪定していけます。

他には、植木バサミという仕上げに使うハサミや、太い枝を切り落とす用にノコギリなどがあると便利でしょう。

枝やハサミは思わぬケガをする可能性もありますので、必ず軍手や皮製の手袋などを使いましょう。

 

お庭を剪定をする意味って?

お庭をお持ちの家庭ですと、剪定はつきものです。
では、剪定にはどのような意味があるのでしょうか?

最初に見た目の問題があります。
植木は水や肥料を与えればすくすく育ちます。
しかし、育ちすぎてしまうと窓ガラスや壁にぶつかって窮屈そうになったり、通り道を塞いだりしてしまうこともあります。
与えられたスペースにちょうど良く収まることで、植木は爽やかなお庭を演出してくれるのです。

そして闇雲に伸び、うっそうと茂った植木や樹木には、虫が巣を作りやすい環境ができています。
虫たちにとっては格好の住処になりますが、虫や病害虫が庭に広がるのはちょっと困りますよね。
適度に剪定して枝と枝の間にスペースを作り、風通しをよくしてあげることでこういったトラブルを未然に防ぐことができます。

また、剪定してあげることで、植木は強くたくましく育ちます。
あまりに枝が多すぎると、栄養が分散してしまい、弱い植木になってしまいます。

このように、ただ剪定する、といっても、意味や効果は色々とあるのです。

 

どんな枝を切ればいいの?

植木を剪定する、といっても、どの枝を剪定すればいいのか分かりませんよね。
今回は、剪定しておきたい枝の種類についていくつかご紹介しようと思います。

まずこの剪定しておきたい枝、切り落とすべき枝のことを、忌み枝といいます。
忌み枝には色々と種類があり、枝の形や伸び方、場所がその植木にとってデメリットになる可能性があるものを指します。

分かりやすい忌み枝が、枯れ枝です。
文字通り枯れている枝です。
枯れた枝は元には戻りませんし、そのまま放っておくと虫が発生することがありますので切ってしまいましょう。

次に、車枝です。
1本の枝から、3本4本と放射状にたくさん枝が生えているものです。
植木の形を崩し、風通しが悪くなる元ですので切りましょう。
こちらも虫が発生しやすいポイントになっています。

懐枝という、植木の幹から生えている小枝がありますが、日光や風通しを悪くする原因になりますので切りましょう。

密集している枝を主に見ていくと初心者でも分かりやすいと思います。
お庭や植木をきれいに保つには剪定が必要です。
作業中のケガには気をつけてくださいね。

 

いつ剪定をすれば良いの?

植木を剪定したら、花の咲く時期に咲かなくなってしまった。
そういった悩みをきくことがあります。
そうなってしまう原因は、植木の剪定時期にあります。
花を咲かすための準備をしていた枝を切り落としてしまったせいで、その後の花の咲く時期に咲けなくなったのです。
植木や樹木ごとに花が咲く時期や剪定に適している時期が違いますので、時期に気をつけて剪定しましょう。

大雑把に分けますと、落葉樹は葉っぱが落ちきっている冬に剪定をすると良いです。
だいたい11月頃から、3月あたりまでです。
葉っぱが落ちていますので、生え方の悪い枝や状態の悪い枝を見つけるのが容易にできます。

常緑樹などは春から初夏が良いでしょう。
こちらはだいたい3月から5月あたりまでです。
モチノキやカシがこの時期です。
また、春に花を咲かせた植木も、花が終わった後に剪定しましょう。

剪定をしたい植木はどの種類に属しているのか、事前に調べてから剪定をすれば植木にダメージを与えずに剪定することができます。

 

自分で剪定する時のポイント

植木の剪定を自分でしてみたい、だけど、どうしたら良いのか分からない。
そんな悩みを持っている方もいらっしゃることでしょう。
業者に頼むのも良いですが、意外と費用がかさむのですよね。
今回は植木の剪定の基本的なポイントをおさえていきましょう。

まず全てにおいて気をつけていただきたいのは、植木全体を遠目に見て剪定していくということです。
集中して剪定していると、目の前の枝、目に映る範囲に集中してしまい、一部分だけ切りすぎてしまったり、いびつになってしまったりします。
全体のイメージを持ち、時折遠目に見て確認しながら剪定しましょう。

植木は日光のあたり具合から、上の部分がよく育ちます。
放っておくと頭でっかちのような形に育ちます。
ですから、最初は上の方から剪定していきます。
ハサミを入れる回数も上の方が多く、下に向かって少なくなっていくイメージで剪定しましょう。

枝がたくさん生えすぎているからといって、太い枝をガンガン切り落としていくのは避けましょう。
木の幹だけのすっきりした植木にして満足してはいけません。
そういった切り方をしてしまうと、小さな小枝がワサワサとたくさん生えてきてしまいます。
あくまでも減らす、という程度にしましょう。

細かいテクニックは色々ありますが、正解はありませんので、自分に合った形に整えてあげましょう。